外壁改修工事

建物の老朽化対策にはどのようなものがある?

昨年、埼玉県久喜市の小学校で校舎の外壁が剥がれ落ちるという事故が発生しました。

学校施設の老朽化 埼玉県久喜市で校舎外壁が落下 あわや大惨事の事態も

各地でもトンネルや橋など、公共インフラの老朽化が問題になっていますが、建物の老朽化というのは、大きな構造物に限ったものではありません。

今お住まいの建物も、当然老朽化していきます。

建物の老朽化は避けられない現象ですが、適切な対策を講じることで、その影響を最小限に抑えることができます。

そこで今回は、建物の老朽化対策について解説していきます。

建物の老朽化の主な原因

経年劣化

コンクリート: コンクリートは時間とともにひび割れや中性化が進行し、内部の鉄筋が錆びることで強度が低下します。

鉄筋: 錆びると膨張し、コンクリートを押し裂いてしまいます。これにより、構造の一体性が損なわれます。

木材: 木材は湿気を吸収しやすく、腐朽や虫害(シロアリなど)の影響を受けやすいです。

その他の材料: 窓ガラスやゴムシール、断熱材なども時間とともに劣化します。

環境要因

紫外線: 太陽光の紫外線は、建材の表面を劣化させます。特に塗装やシーリング材が劣化しやすいです。

雨水: 雨水が建物内部に侵入すると、構造材が腐食し、カビや湿気によるダメージが発生します。

温度変化: 冷暖の繰り返しは、建材の膨張と収縮を引き起こし、ひび割れや接合部の劣化を招きます。

自然災害

地震: 地震による振動や揺れで建物が損傷し、その後の修繕が行われないと、老朽化が進みます。

台風や洪水: これらの災害によって建物が物理的に損傷することがあります。特に水害は建物の基礎部分に深刻なダメージを与えることがあります。

建物の老朽化の影響

建物の老朽化は、さまざまな面で深刻な影響をもたらします。

まず第一に、安全性の低下が挙げられます。

建物の構造体が劣化すると、地震や強風などの自然災害時に倒壊するリスクが高まります。

特に、ひび割れや腐食が進行したコンクリートや鉄筋は、耐久性が著しく低下し、重大な事故を引き起こす可能性があります。

また、外壁や屋根の一部が剥がれ落ちることで、通行人や住民に直接危害を加えることもあります。

次に、経済的な影響も無視できません。

老朽化した建物は修繕や改修に多額の費用を必要とします。

これにより、所有者や管理者にとって大きな財政負担となるだけでなく、メンテナンスが遅れるとさらに修繕費用が増大する悪循環に陥ります。

さらに、老朽化した建物は市場価値が低下し、不動産の評価額が下がることから、資産価値の減少にもつながります。

建物の老朽化対策

1. 定期点検

構造体の点検: 壁、柱、梁、基礎などの主要構造部分を定期的に点検し、ひび割れや腐食の兆候を確認します。

設備の点検: 電気配線、水道管、ガス管、空調設備などを定期的に点検し、不具合がないかチェックします。

2. メンテナンス

小規模修繕: ひび割れの補修、漏水の修理、塗装の再施行など、小さな問題を早期に修繕します。

清掃: 屋根や排水溝の清掃を定期的に行い、雨水が適切に排水されるようにします。

3. リノベーション

内部空間の更新: 間取りの変更、内装のリフレッシュ、キッチンやバスルームの改装など、内部空間を現代のニーズに合わせて更新します。

エネルギー効率の改善: 断熱材の追加、二重窓の導入、エネルギー効率の高い機器の設置により、エネルギーコストを削減し、快適性を向上させます。

4. 耐震補強

構造補強: 耐震性能を向上させるために、柱や梁に補強材を追加します。特に地震の多い地域では重要です。

免震・制震技術の導入: 免震構造や制震装置を導入することで、地震時の揺れを軽減します。

建物の老朽化対策 まとめ

建物の老朽化は、経年劣化、環境要因、自然災害など、多くの要因が複合的に影響を与えることによって進行します。

建物の定期点検を実施し、早期に問題を発見して対処することが重要です。

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この記事を書いた人

ヤブ原産業 工事営業部 

ヤブ原産業株式会社 工事営業部 一級施工管理技士 本社のある川口市を中心に、関東のアパート、マンション、一戸建てオーナー様の為に改修・修繕・補修工事に汗を流しています。