外壁の塗装

屋根・外壁塗装をすることによって熱中症を予防できる?

7月7日、静岡市では今年初の酷暑日(気温40℃)になりました。

暑い日は無理をせず、冷房を適切に使用し、喉が渇く前にこまめに水分を摂ることが重要です。

総務省が発表した令和元年~令和5年の熱中症による救急搬送状況では、40%近くの人が屋内で発症しています。

総務省

断熱性能が低い建物や屋根の断熱が不十分な場合、屋内温度が外気温と同じくらい高くなることがあり、これによって室内でも高温環境が生じやすくなってしまうことが分かっています。

そこで今回は、屋根・外壁塗装をすることによって熱中症を予防できるのか、具体的に解説していきます。

屋根・外壁塗装をすることによって熱中症を予防できる?

屋根・外壁塗装を行うことによって、室内の気温を下げることは十分に可能です。

これにはいくつかのメカニズムと技術が関わっており、適切な塗装材料や方法を選ぶことで、効果的に室温を下げることができます。

1. 屋根・外壁塗装による熱の遮断

1.1 反射塗料の使用
反射塗料(リフレクティブペイント)を使用することが最も一般的な方法です。これらの塗料は、太陽光を反射する性質を持っており、建物に吸収される熱量を減少させます。

高反射率:反射塗料は通常の塗料よりも高い反射率を持ち、太陽光の赤外線部分を効率的に反射します。これにより、屋根や外壁が加熱されるのを防ぎます。

効果:例えば、白や明るい色の反射塗料を使用すると、表面温度が30-40%程度下がることがあります。これにより、室内温度も数度下げることが期待できます。

1.2 熱遮断塗料の使用
熱遮断塗料(サーモバリアペイント)は、熱を遮断する性能を持っています。これらの塗料は、建物内部への熱の伝導を抑える働きをします。

断熱効果:熱遮断塗料には、断熱材の微粒子が含まれており、これが熱の伝導を妨げます。

効果:屋根や外壁に熱遮断塗料を塗ることで、外部からの熱侵入を防ぎ、室内の温度上昇を抑えることができます。

2. 塗装の色と素材の選択

2.1 明るい色の塗料
塗料の色も室内温度に影響を与える重要な要素です。一般に、明るい色の塗料は太陽光を反射しやすく、暗い色の塗料は太陽光を吸収しやすい傾向があります。

白色や淡色:白色やパステルカラーなどの淡色の塗料は、太陽光の反射率が高いため、表面温度を低く保つことができます。

効果:白色の屋根や外壁塗料を使用することで、表面温度を10-15℃程度低くすることが可能です。これにより、室内温度も数度下がることが期待できます。

2.2 反射率の高い素材
塗料の素材も重要です。特に、金属塗料や特別なセラミック塗料など、高反射率の素材を使用することで、熱の反射効果をさらに高めることができます。

金属塗料:アルミニウムや亜鉛を含む金属塗料は、非常に高い反射率を持ちます。

セラミック塗料:セラミック微粒子を含む塗料は、優れた断熱性能を持ち、熱の伝導を抑制します。

3. 追加の断熱対策

3.1 断熱材の併用
屋根や外壁の塗装だけでなく、断熱材を併用することで、さらに効果的に室温を下げることができます。

断熱材の種類:グラスウール、ポリスチレンフォーム、セルロースファイバーなどの断熱材を使用することで、建物の断熱性能を向上させます。

施工方法:屋根裏や壁内部に断熱材を設置することで、外部からの熱侵入を防ぎます。

3.2 二重壁や二重屋根構造
二重壁や二重屋根構造を採用することも、熱の遮断に有効です。

エアギャップ:二重構造によって空気層(エアギャップ)を設けることで、熱の伝導を減少させます。空気層は優れた断熱材として機能します。

効果:この構造により、外壁や屋根からの熱の伝わりを大幅に減少させることができます。

4. 環境への影響と持続可能性

屋根・外壁塗装による室内温度の低下は、エネルギー消費の削減にもつながります。

これは、エアコンの使用頻度や稼働時間を減少させるため、以下のような環境へのプラスの影響があります。

エネルギー効率の向上:室内温度が下がることで、冷房にかかるエネルギー消費が減少し、全体的なエネルギー効率が向上します。

二酸化炭素排出量の削減:エネルギー消費の減少は、二酸化炭素排出量の削減にも寄与します。これにより、温室効果ガスの排出を抑え、地球温暖化防止に貢献します。

持続可能な建築:断熱性能の向上や反射塗料の使用は、持続可能な建築の一環として評価されます。環境に優しい建築材料を選択することで、持続可能な開発目標(SDGs)にも貢献できます。

屋根・外壁塗装をすることによって熱中症を予防できる? まとめ

外壁塗装は単に建物の美観を保つだけでなく、住環境を改善し、熱中症予防にも大いに役立ちます。

反射塗料や遮熱塗料の使用、断熱材の併用などの適切な対策を講じることで、室内の温度を効果的に管理し、快適で安全な生活環境を提供することができます。

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この記事を書いた人

ヤブ原産業 工事営業部 

ヤブ原産業株式会社 工事営業部 一級施工管理技士 本社のある川口市を中心に、関東のアパート、マンション、一戸建てオーナー様の為に改修・修繕・補修工事に汗を流しています。